実習がありました
Updated: Jun 25
6月20日,私たちが一部担当をしている臨床繁殖学実習がありました。食肉処理場からもらってきた卵巣から卵子を採取し,観察・ピペットで操作する実習です。実際に卵胞内に卵子が入っていることを実感してもらうこと,胚操作に使うためのピペット作製を経験してもらうことを目的としました。
シリンジを使って卵胞液ごと卵胞を吸っていただくと,その中に顆粒膜細胞に包まれた卵子を確認できます。ここで観察できる卵子は未成熟なものです。ブタの場合,採取した未成熟卵子を42時間成熟培地で培養すると極体が放出された成熟卵子になります。今回の実習では,作業をしながら体外受精の前半部である採卵と体外成熟までを説明しました。
今回の実習では,胚操作に使うピペットを作製してもらいました。炙ったパスツールピペットを引っ張って,直径100μm-200μmのピペットを作ります。まさしくガラス細工ですね。もちろん,レディメイドのものもありますが,作業によってピペットのサイズを変えられるので,私たちはこの方法で道具を作製しています。
続く実習では,CASAを使った精子の解析,体外受精,タイムラプスインキュベータで撮影した卵割の様子などを見てもらいます。すこしでもこの分野に関心を持ってもらえたらうれしいです。