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研究室の様子

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​まず研究室へご訪問ください。

1. はじめに

 随時,研究室見学・訪問を受け入れています。学内の方はふらっとお越しいただいても問題ありません。不在にしていることもあります。アポを取ってからという方はメールにてお問い合わせください。

 他の大学からのインターンの実績もあります。インターンの場合,指導教員からの紹介をお願いいたします。

​2. 生体医工学研究室ってどんなところ?

さて,研究室を選ぶ学部3年生(応用生物科学部共同獣医学科)の時点では,講義を受けたこともない私たちが何をしているのか理解しにくいと思います。生体医工学研究室での日常と研究の進め方を①から⑥にまとめましたのでご確認ください。

① マイクロミニピッグの飼養管理

 私たちの研究室では,マイクロミニピッグを飼育し,生殖発生工学・繁殖学的な研究に用いています。生殖は,個体が正常な状態でなければ成立しません。研究をしっかり行う意味でも,動物福祉においても,個体管理はとても重要です。

 獣医学科の学生は,平日,講義や実習もあるため,毎日,決まった時間にマイクロミニピッグたちの世話をすることはできません。このため,平日の飼養管理は,アルバイト・パートさんと髙須,時に大学院生で対応をします。しかし,発情の確認や実験個体のチェックは上級生を中心に学生さんたちで実施いただいています。

② 研究テーマの設定と実施

1)研究テーマの設定

 私たちの研究室では,マイクロミニピッグを用いた生殖発生工学研究を行っています。このため,基本的には体外受精や卵子・精子の成熟,クローン,受精卵の凍結,遺伝子改変マイクロミニピッグの作製といった内容が研究テーマとなります。過去の卒業研究テーマは以下のとおりです。

・マイクロミニピッグにおける過剰排卵処置プロトコールの構築

・超音波ガイド下採卵法を用いた遺伝子改変マイクロミニピッグ作出

・In Vitroにおけるブタ精子形成を目的とした組織培養法の改良

・マイクロミニピッグにおけるナイーブ型ES細胞の樹立

・ブタ卵子ならびに受精卵の効率的な凍結法の構築

2)生殖発生工学のトレーニング

 研究を実施するためには,基礎的な知識と技術が必要です。生殖発生工学研究の特徴として,胚操作技術の習得が必要です。このために,食肉処理場から卵巣をもらってきて,採卵,体外成熟,体外受精,体外培養,凍結融解,マイクロマニュピレータ―操作(インジェクション,クローン胚の作製)をトレーニングしていただきます。研究室には以下のとおり,生殖発生工学研究を実施するにあたって必要な機器がありますので,問題なく関連する手技を習得できます。

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③ ゼミとプログレスセミナー

 基本的に毎週,論文を紹介するゼミを行っています。獣医学科の5年生はポリクリもあり,時間を読むことが難しいです。このため,唯一,ポリクリの終了時間が16:00と決まっている金曜にゼミを行っています。

 月に1回,月末に研究の進捗を報告するプログレスセミナーを実施しています。このプログレスセミナーがあることで,内容をまとめ,方向性を確認し,これからどうするかを考えることができます。

④ ミーティング

 基本的に,毎週1回,ミーティングを持っています。外部の先生方との研究や自分たちの実験をどうすすめるかを考えます。私たちの研究ではマイクロミニピッグを扱っていますので,1人で実施することは困難です。上手く割り当てを調整して,トラブルなく実験を進める方策を考えます。

⑤ 学会での発表

​ 学会で発表することで,自分の研究をどのようにまとめ,伝えるかを考えます。内容によって,獣医学会,実験動物学会,異種移植研究会,繁殖生物学会などで報告します。学会発表は良い目標となりますし,卒論研究をまとめる良い機会です。所属する学生さんには,最低1回は学会での報告を経験いただきます。

2023年は,日本異種移植研究会,獣医学会,クライオカンファランス,先進医工学ブタ研究会,日本ウマ科学会で報告しています。

3. コアタイム

 当研究室にコアタイムはありません。各自,それぞれの予定に合わせて研究室に来ています。重要なことは,言われて動くことではなく,自律的に考え,動くことだと考えています。目的を達成するためにどうしたらよいかを考えることも研究室で学ぶ重要な視点だと考えています。

4. 研究室のメンバー

 在の研究室は,クローン等の生殖工学を専門とする研究員 2名(常勤,非常勤),研究助手さん,秘書さん,髙須で構成さています。ここに共同獣医学研究科 大学院生1名,応用生物科学部獣医学科の学生4名が所属しています。

5. 就職先

 所属学生の就職先です。獣医臨床繁殖学研究室時に一緒に研究をした学生さんの実績も含んでいます。

 

 学部学生:一般動物病院,都道府県,農水省,大学院進学,NOSAI,JRA,CRO(医薬品開発業務受託機関)

 大学院生:国立研究機関,都道府県

​実体顕微鏡
Leicaのルーチン実体顕微鏡が4台あります。当研究室ではこれらの実体顕微鏡下で胚を操作し,体外受精やクローンといった研究を進めます。
​マイクロマニュピレータシステム
エッペンドルフのセミオートマイクロマニュピレータと倒立顕微鏡で構成されるマニュピレータシステムが2つあり,胚に針を刺したり,除核や細胞融合といった処置をします。
​精子運動性解析システム
ハイスピードカメラで精子の動きを捉え,その運動性を評価します。これにより,客観的に精子性情を評価し,精子の凍結,体外受精に用いる精子の調整を行います。
オールインワン顕微鏡
キーエンスのオールインワン顕微鏡です。これを用いることで病理組織学的評価や細胞の成長の観察,さらには受精卵のタイムラプス観察も可能です。
フェムトジェットとピエゾ
フェムトジェットを用いることで,プラスミドなど微量の液体を細胞・受精卵に注入できます。また,ピエゾを用いることで,透明帯を振動(ピエゾパルス)により,穴を開けられます。
マイクロ手術用顕微鏡
顕微鏡をのぞきながら,i-GONAD法や受精卵移植,さらにはデバイス装着といった手術をマウスに対して行います。

研究室の機器

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